さいたま市の小学校は3日間、学校を開放して4〜5時間目の授業を参観する事ができます。
実際に福岡市とさいたま市の授業の様子や先生の教え方など比較をしてみました。
福岡市の小学校の場合
参観日は1日のみで、指定時間のみです。
親が教室で埋まってしまい、一度その場所になると、移動できなくなります。
また、参観日後は親と教師との懇談会があり、
- 教育内容
- クラスの様子
- 学校からの連絡事項
上記を先生が話した後、親同士の懇談会があり、
- PTAからの連絡事項
- 夏休みの子供の様子を順番に報告
- 課題(お小遣いをどうしているか?)を話し合う
- 取り仕切りは学級委員長。
授業の様子
出来る子とできない子の差が激しい為、先生ができない子や集中できない子がいると、そこに構ってしまい、出来る子が授業中に手持ち無沙汰になって、時間の無駄を過ごしていた事が多々ありました。
また、授業中出歩く子や集中できない子が多く、そうなると度々授業が中断するということも。
割と自由な子が多くいる印象です。
授業中、普通に出歩く子が2〜3人います。
時々普通に鉛筆削りをしに先生の机に行って、先生に注意される子もいましたね。
先生がそうした生徒で手いっぱいになっている感があり、授業の内容も基本的に基礎しか教えない状態でした。
とてもじゃないけれど、応用問題まで進む事が無理な状況でした。
教師の教え方
生徒を当てた場合、基本黒板の前から離れません。
※課題を与えた場合は、回ります。
当てられた人「◯◯です。どうですか?」
クラス全員で「良いです。」
それで終わりになってしまう事が多かったです。
生徒が答えたら、「どうですか?」と全体に聞いて、みんなが「良いです」って言うけれど、生徒が発表者の意見に同調するのが当たり前と言う感じになってしまっていて、なぁなぁになってる感がありました。
さいたま市の小学校の場合
3日間学校開放が行われていて、そのうちの4〜5時間目の間に参観できると言う仕組み。
生徒数が多いので、保護者が見学できる日を分散しています。
初日に行ったら、教室に4人くらいの保護者しかおらず、ゆったりと見る事が出来ました。
学校開放中は懇談会など一切なし。
授業の様子
全体的に落ち着いている印象です。
授業中に出歩く子はいません。
スクールアシスタント=補助教員が教室を回ってきて、授業に集中していない生徒や学習のフォローをしています。
生徒もスクールアシスタントの先生に気軽に話しかけているので、普段からフォロー体制が整っている事が分かります。
スクールアシスタントのフォローが大きく、先生の授業がとてもスムーズに進んでいきます。
その為、基礎だけでなく応用まで取り組む余裕があり、宿題も応用問題が出されます。
教師の教え方
子供を当てた時、生徒の近くに寄って、生徒の意図をちゃんと読み取り、身振り手振りで生徒の言っている事がきちんと合っているか確認して、みんなにも確認させて共有化させています。
当てられた人「(虫を捕まえる時)うしろからそっと捕まえる」
先生→手のひらに消しゴムを乗せて、手で虫をどう捕まえるか、みんなの前で再現します。
生徒への全体の共通の認識させ方が凄く丁寧です。
先生が再現している時に、他の生徒が色々横から意見を言ったりして、それをまた先生が汲み取るので、生徒のいろんな意見が出やすい環境だと感じました。
教師の質と言うと秋田が1番
実は私の従兄妹のお姉さんが秋田で小学校の先生やっています。
お姉さんは、福岡市の「どうですか?」「良いです」の先を実践しています。
それだけで終わらせない、生徒の意見を更に引き出したり、発言者のフォロー、他の生徒の意見もリレーのように繋いでいく試みをしていました。
そこがやっぱり違うなぁと。
こういう所に教育の差が結果として出てしまうんですよね…。
まとめ
どうしても一箇所の自治体で留まっていると、それが当たり前の環境だと思ってしまいます。
転勤を経験すると、子供の教育などあらゆる面で比較する事が出来ます。
この学校で当たり前だと認識していた光景が、他の自治体では一歩進んでいて、学校教育の差を感じます。
学校教育の環境は地域によって異なるので、当然子供の学力差も出てきます。
教育に予算がつけられる自治体と、つけられない自治体との差が、教師の質や子供の教育と学力にも差が出てしまう良い例だと思いました。
福岡市長は企業誘致に税金を投入するのに夢中ですが、企業を誘致する以上、そこで働く人たちの子供の教育についても考慮するべきではありませんか?
福岡市は住みやすい土地だと思いますが、こうもさいたま市と教育の予算差を見せつけられてしまうと、学校の教育環境の面からオススメできません。
ちなみに子供の医療費が福岡市は途中から予算が付かなくなったのか、幼稚園は月600円、小学校からは月1300円の負担になりました。
さいたま市は中学校まで医療費はかかりません!
同じ税金払うなら、子供の教育の為に、教育に予算をかけている自治体を選び、住む場所も選ぶのはある意味大事な事なのかもしれません。